◇共鳴◇2012.08.26
怒った・・・。
ひさびさに怒った・・・。
久しぶりに本気で怒った・・・。
闘えない子供たちに。
闘わせられない自分に無性に腹が立った。
試合後、色々な話をしました。
もう何度も子供たちと話した同じ内容の話ですが、今回はお互いの心が揺れた感触がありました。
途中までは本当に良い試合でした。
名門チームとがっぷり四つの内容で大金星の予感すらありましたが、突如として戦意喪失して自ら土俵を降りた
ような試合でした。
ただ、試合前から予感はありました。
名門チームのたたずまいに飲まれ、特に四年生の3人は緊張から固くなっているのは明らかでした。
緊張感を失ってからは『やっぱり無理』的な空気がグランド内外に充満し、コントロール不能の状態になりました。
試合後のMTで私の怒りの矛先は、戦意喪失した選手ではなく、最後まで奮闘した主力3人にむけられました。
伝えたかったのは、このまま
『負けてしまったけど、自分たちは全力を尽くしたので悔いはない』
と、思っているなら大間違いだ!ということです。
確かに、エースを選抜チームに出向で欠く状態の中、彼らは良く頑張っていると思います。
今まではそれを
『お前たちは良く頑張っている。周りは頑張りが足りない!』
と言ってきましたが、ココ最近、ふと考えると周りの選手の伸びシロの方が主力選手よりも上昇カーブを描いて
いるコトに気付きました。
決して慢心した訳ではありませんが、彼らが叱責されないことで自分に合格を出しているとしたら、現在の善戦
チームの原因はそこにあるのではないかと考えました。
溢れる可能性を持ち身体的にも恵まれている彼らが、もっと勝利への渇望を前面に激しく押しだしてくれたなら
きっと違った結果が得られると思います。
激しく叱責すると、彼らの目から涙が溢れてきました。
その涙の訳は
私への恐怖?
私への怒り?
試合負けた悔しさ?
己の開眼?
その時は解らないまま解散しました。
家に帰っていつもの反省タイムですが、今回はかつて無いほどの不安がいっぱいでした。
『伝わってなかったらどうしょう!?』
翌日はAMに四年生以下の試合でした。
Jrの試合は結果よりも経験なので勝敗に目くじらたてては見ませんが、まるで前日のコピーのような敗戦でした。
ただ、そんな中、前日に試合に出た3人は自分たちが何とかしようと必死で頑張ってくれました。
この子たちも何かを感じてくれたんだなと嬉しくなり少し気持ちが楽になりました。
そして不安を隠して上級生の待つグランドへ。
ところがグランドからは何十人もいるような元気な声が聞こえてきます。
下級生も合流して練習を始めると明らかな違いがそこかしこに見られます。
ダッシュのゴールを過ぎても10m以上も自分のゴールを先に設定している選手。
ミスをした選手を呼び、本来どうするべきかを確認しあう選手。
捕れない打球に飛びついて泥だらけになって声を張り上げる選手。
見れば、いつもはグランドに散らかっている道具もずっとキレイにならんでいます。
あんなにヤレヤレといっても出来なかったことが・・・。
本当に本当に嬉しかった!
言葉にならないくらい嬉しかった!
今、彼らたちと自分の心が共鳴している感覚があります。
この共鳴がチーム内外に広がって全体が響いた時に奇跡はおきます。
後少し。
ワクワクしよう!
監督
岡 勝明