◇敗戦から学ぶこと◇2011.9.19

昨日の敗戦で、今年のYBBL大会は予選敗退が確定しました。

春秋の通算は3勝4敗の借金1という成績でしたが、合併初年度ということを考えれば良くやったと言っても良いと思います。

 

それぞれ全ての勝ち負けに色々な意味や経験が詰まっていて、大人も子供も、また少し成長できたと感じます。

 

昨日の敗戦には私なりに感じる事が多くあり、少し独善的ではありますが私の考える少年野球感を書きたいと思います。

 

試合内容については、完全に自滅で見所も少なく、アソコで何を学ぶのか?と思う内容でした。

初回に暴投とエラーで2失点。

三回はエラーに四球で3失点の後、溜まったランナーを長打2本で5失点の計8点。

結局、三回までにヒット3本、10四死球にエラーが5つの10失点で試合は決まりました。

相手はエラーが1つです。ウチはヒット8本で4点。

四球とエラーで相手に勝ちをプレゼントした試合でした。

途中、タイムをとったり投手を替えたりと色々やってはみましたが負の連鎖は止まりませんでした。

ベンチの私の未熟さをまたまた痛感した試合でありました。

それでも子供たちは最後まで勝利を信じ立派に闘い抜きました。

最終回も二死満塁で三年生の代打Kは約束通りのフルスイングで三振し、悔し涙をいっぱい溜めて帰ってきました。

 

 

試合後の挨拶が終わり、ベンチ裏に移動すると今まで人前で涙を見せた事がないT太が顔を覆って肩を震わせていました。

周りを見ると殆どの選手が泣いていました。控えの選手たちも。

この試合だけを見たら、正直、泣くほど悔しい負けかたではないです。

それでも泣くのは、上手くいかない中でも諦めずに一生懸命やったからです。

この大会前に子供たちに

『この秋の大会の為にやってきた。俺はこの大会にかけている!』

と言ったことを、子供たちも理解していて、同じ気持ちで闘ってくれていた事を瞬時に感じ、子供たちの気持ちが一挙に

僕の心の中に流れてきてワンワン泣きそうになりました。

 

本当に悔しくて、本当に嬉しかった。

 

でも、まだ秋の大会は始まったばかりです。

ここで、子供たちと一緒になって泣いてしまうとみんなが満足してしまう。成長が止まってしまう。だから、今は泣いては

いけないのです。

 

試合後のMT。

まずは子供たちの気持ちを前に向けないといけません。

 

『お疲れさま。決して誉められる内容ではないことは自分たちが一番わかっているだろうけど、今、泣いている理由を

良く考えてみよう。

そして、次はどうすれば上手くいくかを想像しよう。

今日は上手くできなかったけど、みんな、ワザとやった訳じゃないから負けた原因を探しても仕方がない。

それよりも、今、失敗を後悔して下を向いて泣いているのが問題だ!

負けたんだから涙が出るのは仕方がないけど、全力を出したんだから顔を上げて前を向いて進もう。

まだ、秋の大会は残っているよ。

この負けを次に進む力に変えないと。ただ悔しかっただけで終わらせてはダメだ!』

 

僕自身、野球に限らず負けから色々学んで成長していると思います。

負けを受け入れて克服して始めて実力になると思います。

ですから、こういう場面でしっかりと敗戦と向き合い負けに意味を持たせるのが指導者の役割だと思っています。

相手の弱みをついて勝った気になったり、負けの責任を誰かに押し付けて負けた事を認めない人は大人にも沢山います。

私のチームの子供たちには、負けを受け入れて向き合い克服する勇気を持って欲しい。

昨日の敗戦からそんな事の少しでも学んでくれたのなら、この後の大会はもっと期待できそうな予感がします。

正直、去年の激闘が終わり、今年が始まってから

『今年は燃え尽きられるかな?』

と、少し不安に思っていましたが、昨日の試合後を見て、感じて、

『ああ、今年も熱く燃えられる!』

と、確信しました。

 

あと少し、君たちと最後の瞬間まで全力で走りつづけていよう。

最期はみんなで歓喜の涙を流せるように!

 

 

監督

岡 勝明